はじめに

私が突発性難聴になって約8年。


手を尽くしてはみたものの、左耳の聴力をほぼ失いました。


聞こえなくなったおまけとして、「キーン」という耳鳴りと、「コー」という耳鳴りがついてきました。


MASA

 

耳聞こえないんだから耳鳴りも聞こえなくなれよ……

と思わないでもないです。


かかった当初は絶望していましたが、現在はふつうに近い生活を送れるくらいにはなっています。


 


そんなある日の出来事


学生

 

先生って突発性難聴になったんですよね。どうやって乗り越えたんですか?

MASA

 

うん、慣れた。それだけ。

参考にならない回答しかできなくて申し訳ない……


その学生も難聴になったみたいで不安だったようです。(その後回復したみたいですが。)


私の場合ほぼ聞こえなくなっているので、難聴の乗り越え方には興味があったのでしょう。


実はこの手の質問は2度目です。


難聴になると強烈な不安に駆られる人が多いのではないでしょうか。


それ以外にも、医療系の学校ということもあってか、突発性難聴に興味がある学生からもいろいろ質問がありました。


私の経験を伝えることで少しでも参考になればという思いで、私の経験を載せておこうかと思います。


突発性難聴とは

突発性難聴とは、ある日突然耳が聞こえにくくなる病気のことです。稀に両耳に発症することもあるそうです。


症状は個人差が大きく、高音域が聞こえないというケースもあれば、低音域が聞こえないというケースもあれば、私のように全音域が聞こえないというケースもあるようです。私は全音域が聞こえないケースでした。


さらに、聞こえないという度合いも人それぞれで、「あれ?聞こえないかも?」という軽い状態のこともあれば、「完全に聞こえない」という重症なこともあるようです。私は後者でした。


もしなってしまった場合ですが、即治療を開始するのが望ましいと言われています。


私の場合も即日とはいきませんでしたが、翌日から点滴治療を開始しました。


この場合でも、1/3は完治するが、残りの1/3は回復するものの後遺症が残り、最後の残り1/3は回復しないと言われています。


国の難病指定にされている病気です。原因がはっきりとわかっておらず治療法が確立していないので、仕方のない話ですね。


ただ原因については、ウイルスであったり、血流不足であったりいろいろ説があります。


ちなみに私の場合はかなり心当たりがあるので、


MASA

 

あー、なるべくしてなったなぁ……

という感じです。


当時、過労とうつで仕事を辞めてストレスがMAXの状態な上に、自律神経がおかしくなっており普段の体温が35.8℃と低めの日が多く、血流も悪く、免疫力も大分と下がっている状態でした。


これだけ条件が揃っていたらなっても仕方ないですよね。


とにかく時間が勝負の病気と言われています。


もし違和感に気づいたらすぐに耳鼻咽喉科へ診察をしてもらうことをおすすめします。


結論

当然ですが、発症して間もない間は治療に全力を注ぐべきです。


医師の言うことを信じて、できる限りのことをしましょう。


 


それでも治らなかったら。


突発性難聴になって聞こえなくなったらどうしたらいいんですか、と言われると、


MASA

 

あるがままの状況を受け入れて、慣れるしかなかなぁ。

と返します。


正直なところ突発性難聴は耳が聞こえなくなるということ以上に、精神的にダメージを受ける方が大きいのではないかと思っています。


なにせ、今までとは同じような生活が送れなくなるわけですから。


私も今は平然としていますが、当時は絶望の淵に立たされたような状態でした。


それを乗り切るには相当の時間を要しました。


でも、治らない以上慣れるしか方法はないのではないかと思うわけですよ。


この境地に至るまで時間はかかると思いますが、死ぬわけではないから前向きにいこうと思えるようになってほしいものです。


耳の治療は医師にまかせ、自分は症状と向き合って不安などを克服するのが一番ではないかと。


その場合、誰かに不安などを打ち明けるのが一番良いと思います。


私の場合は、相談する相手もおらず一人で抱え込んでいました。


これが間違いだったんじゃないかと思います。


今は様々なコミュニティなどがありますので、そこで悩みや不安を打ち明けて少しでも気持ちを楽にするのがいいのではないかと思います。


実際、学生が私に相談をしてきたのはそういうことでしょうし。


突発性難聴の経緯

2016年3月11日(金)の朝、起きたら耳の聞こえがおかしい。


朝一で慌てて近くの耳鼻咽喉科へ。


すると、左耳の聴力が全周波数が40dBくらいにまで下がっています。


突発性難聴かメニエール病の疑いということで、一応、イソバイド、メチコバール、アデホスを処方されて終了。


その後、体調が悪く昼寝をしたのですが、起きてみるとほとんど聞こえなくなっています。


慌てて午後の診察に行くと、全周波数で70~80dBまで下がっていました。


どうも初期の判断が悪かったようで謝罪されました。


急激な聴力の低下が起こったので、内耳でリンパ液が漏れている可能性もあるので、別の病院で見てもらってくだいとのこと。


ただこの日は金曜日で、翌日土曜日に診察をやっている病院は限られているので、選択肢はなく市内のある病院に紹介状を書いてもらいました。


翌日3月12日(土)の朝一で紹介状を書いてもらった病院へ行く。


診察・聴力検査の結果、突発性難聴と診断。


やはり前日の結果同様、聴力が全周波数で70~80dB程度まで下がっています。


重症の上に、難聴発生時にめまいが発生したこともあってか、どうも予後が悪いようです。


医師

 

治らない可能性が高いけど、それでも治療をやりますか?

MASA

 

はい、やります。

最初から諦めるわけにもいかないので早速治療をすることに。


重症ということもあり、ストレスとかを避けるために入院を勧められましたが、


MASA

 

ストレスを避けるということですが、入院自体がストレスなんですが……

医師

 

それじゃ通院はどう?ただし、自宅では休養することを必要としますが。

MASA

 

じゃ、それでお願いします。

というわけで、1週間毎日の通院でプレドニンの点滴を受けることとなりました。


仕事もやめて春休みの期間中なので、ゆっくり休養するだけの時間だけは十分にあったのが幸いしました。


1週間点滴をうち、その最中にMRI検査も実施。


 


そして、2回目の診察が3月19日(土)にありました。


MRI検査の結果、特に異常なし。


その日に聴力検査をしましたが、若干の回復は見られるもの体感的に感じるレベルではありませんでした。


これがこちら。



とはいえ、改善する可能性があったので投薬治療を継続することに。


その後、3月末頃に強烈なめまいが発生する。


完全に立ち上がることができないくらいのめまいで非常に焦りました。


これがうつからくるものか、突発性難聴からくるものかわかりませんが、5年近くに渡って私を苦しめることとなります。


最初は1週間間隔、その後2週間間隔、1ヶ月間隔のようにめまいの頻度が伸びていきましたが、未だ6ヶ月に1度くらいは弱いめまいが襲ってきます。


授業中に何度倒れそうになったことやら……


原因がはっきりわかりませんが、突発性難聴が原因の可能性もあります。


 


治療開始から3か月後の6月。


聴力検査の結果、全周波数80dBと初期の検査と変わらない状態で落ち着きました。


医師から


医師

 

突発性難聴は3ヶ月を経過すると改善が見られないことが多いです。
それでも治療続けますか?

MASA

 

いえ、もう結構です……

という感じで、治療を終わらせました。


まぁ、最初に治らない可能性が高いと言われていたので、諦めがついていただけですが。


ちなみに3月末から6月にかけて、一応鍼治療もやってみましたが……


効果はありませんでしたね。


結局、左耳の耳鳴りだけが残り、左耳の聴力はほぼ失われて終了。


その後(2020年)の検診で受けた聴力検査の結果がこちら。




現在もこれとほぼ変わりありません。


実際にあった質問

困っていることは何ですか?

  1. 部屋など密閉された空間では問題ないのですが、外での会話になると左側から声をかけられるとさっぱり聞こえません。そのため、何度も聞き直しをすることが増えました。
  2. 音の方向がわかりません。どこで音が発生しているのかわからないので、どこから音がしたのかキョロキョロ探してしまいます。
  3. カクテルパーティー効果が薄くなったような感じです。騒がしい場所では相手の言葉が聞き取りにくくなりました。

カクテルパーティー効果とは、多くの音から自分が必要としている情報を無意識に選択できる脳の働きです。周囲の音が大きくても、話し相手の言葉が理解できる現象です。
これらのことに注意を払えば、なんとか普通に生活できるような感じです。


1の対策は、できる限り聞こえる耳の方に人に立ってもらう。あと、何度も聞き直すことについて理解してもらうことが必要かな。


2の対策は、自身の耳が聞こえないことを周知し、もし私を呼ぶ場合は手を上げてもらうなどの協力をしてもらいます。


3の対策は難しく、騒がしい場所にはなるべく行かないことくらいでしょうか。


自分はこれらに気をつけて生活をしています。


鍼灸って効果ありますか?

私も少し期待して治療中に何回も行きましたが、効果があるかと言われると全く効果はありませんでした。


ただ、効き目があるという人もいるので、個人差ということでしょうね。


治る確率が上がると思いますが、100%治るわけではないということを理解した上で行くと良いでしょう。


施術料も結構掛かるので覚悟は必要かと。


基本は、医師の指示に従った治療を行うことが重要ではないでしょうか。


それにしても、突発性難聴で検索する鍼灸院が高い検索の候補として出てきますなぁ。


しかも、「効果がありました!」みたいな宣伝みたいなのばかりがひっかかります。


なんだかとても怪しく感じてしまうのは私だけだろうか……


治療はいつまで続けましたか?

自分の諦めがつく頃まで、かな。


私は先述の通り、回復が困難と言われていましたのでスッパリ止めました。


でも、ある漫画のセリフでありましたよね。


「あきらめたらそこで試合終了だよ」


って。


少しでも回復傾向にあるなら、治療は続けても良いと思います。


ただし3ヶ月以降は、治る可能性が低くなるのは覚悟の上でという話ですが。


鍼治療は……うん、自己責任で。


おわりに

突発性難聴になって、8年になりましたがまだふつうに生きています。


あまりネガティブに考えすぎず、ポジティブになることをおすすめします。


なったものはどうしようもないですし、一度きりの人生楽しまなきゃ損ですしね。


ただ、突発性難聴になったら、まずは医師の指示に従い治療を進めましょう。


治療は数ヶ月かかることも頭に入れておきましょう。


あと、絶対に治る保障はないので、治らないという覚悟もしておきましょう。


もし治らなくても私みたいにノーテンキに生き抜いている人間もいることも知っておいていただけると幸いです。


それ以前に突発性難聴にならないように、ストレスを溜め込まない、疲労を溜め込まない、免疫力を高める生活をする(体を暖かくするなど)など、日常生活を送ることに気をつけることが重要かな。